発達障害で技術職として就職した私が不適合を起こした失敗談とそれでも技術職がベストだと思う理由

失敗

こんにちは。三原たか です

ADHDとASD
(自閉症、アスペルガー)の
大人の発達障害者です

技術職として、
機械設計のお仕事をしています

発達障害者の仕事の話って、
「個性を活かして成功した」
みたいなのが多いですよね

普通の社会人でいいのに、
何段階も飛ばして
障害があっても一流になれる!
という話も多い気がします

この記事は、
活躍もしている発達障害者の中で
個性を活かすこともできなくて

社会不適合を起こし

新卒で入社した会社を退職し
ブラック企業に落ちた
私の失敗談です

(現在は残業が少ない、
続けられそうな職場で働けています)

私は、
エンジニアリングが好きです

学生時代は、
NHK高専ロボコンに参加していたくらいです

そんなぼくが、
どうして社会に出て失敗したのか

そこから学んだ
悲しい現実

それでもぼくにとって、
技術職がベストだと思う理由

就職を考えている
技術職志望の発達障害のかた

技術職で挫折したけど
再起したい発達障害のかた

不安なことがたくさんあると思います

そんな不安を少しでも減らせるように、
届く人に届けばいいなと思います

ポイント

☞技術職でもコミュ力は必要

☞コミュ力がなくて上司や派遣先で失敗

☞大手の技術職は考えていたのと違った

☞お金儲けをしらないとブラック企業に落ちる

☞技術職は多忙になることも

☞責任が重すぎるときもある

☞けれど技術職はこんないいところもあるよ

 

失敗した原因を振り返る

社会人になって思ったことは、

技術職でもコミュニケーション能力が必要だということです

うすうす学生時代から気がついていました

高校時代のぼくは、
がちで誰ともしゃべれないタイプでした

(大学時代で修正されましたが)

コミュニケーション能力に難があり、
社会に出て、
案の定ひっかかりました

☟からはコミュ力が足らず失敗した話です

原因①:(技術)総合職はコミュ力が必要

ぼくは工学部を卒業して

ある製造業の、
理系の総合職として就職しました

大学の学校推薦をつかって、
大企業と呼ばれるところに入りました

所属部署は、
生産技術部でした

理系枠で入社しただけで、
技術職ではなく、
総合職と呼ばれていました

仕事内容も、
ワードやエクセル、予算申請書の作成など、
マネジメントメインでした

技術職とはいいきれないですが、
設備の設計も一部やりました

マネジメントや
人に動いてもらうことが向いていないのに
大きめの企業の総合職に入ったことが
ぼくには失敗でした

とくに大手企業であればあるほど、
ルールが複雑だったり
頭の固いご年配のかたが多いです

コミュ力がたらずクラッシャー上司をうまくかわせなかった

新卒で入社した会社の上司は、
今思うと
「クラッシャー上司」でした

「クラッシャー上司」とは、
部下を潰してしまう上司です

そんな上司とのエピソードを一つ

生産技術部に配属され
上司とぼくを含め、
4人のチームとして働いてました

先輩が2人いましたが、
いつしか会社に来ることができなくなりました

上司は部下を、
個室に呼び寄せて
1時間ほど説教をしたりします

(定時後に)

職場でも
怒鳴り散らしたりするような上司でした

先輩がたは、
耐えられなかったんだと思います

そしてその先輩社員が2人が
こなったとき、
僕一人に矛先が向かいました

はっきし言ってしんどかったです

理不尽だな、
という説教を受けながらも、
耐えなくちゃいけないと思っていました

ぼくは受動的な側面があるんだと思います

言葉のとおり、
うけとってしまうこともあります

技術者として働けている今なら、

・もっと上の人に相談する
・理不尽な対応を改めてもらう

などうまくかわせたのにと思います

けど新卒で入ったときは
スキルもなく、
自信がなかったです

派遣先でコミュ力が足らない

コミュニケーション能力が
足らなくておきたい問題として
もう一つあります

僕は子会社出向という形で、
派遣していました

派遣先+新卒ということで、
その場の知識はまったくありません

素人の状態で、
色々仕事をこなさなければいけません

派遣先のいろんな方から
たくさん情報集めて
解決する必要があります

僕には仕事をこなせる
コミュ力と、
知識がまったくなかったです

上司は派遣先に来ますが、
1週間に1度派遣先にくるくらいです

そんな中で、
億単位の設備設計の仕事を任されました

しかし、
仕事のやりかたを
聞ける相手がいなくて
行き詰まりました

それでも、
「がんばらなきゃ」
と思いすぎて、
あれもこれもやろうとしてました

結局は、
会社に行くことがつらくなってしまって

仕事のプレッシャーから、
毎朝吐いてました

精神的にも落ち込みながら、
この会社は自分には合わないと
思うところがありました

大企業の仕事は自分には向いていない

ぼくは専門学校の出身です
(大学に編入しましたけれど)

実技をメインで、
勉強していたタイプです

実用的、実務的なことが
性に合っています

大企業のよくわからないルールや、
とても不合理な方法も
気になっていました

ぼくは、
自閉症スペクトラムのためか、
意味がないようなルールが苦手です

さらに機械設計では、
自分で図面を書くのではなく、
外注するのがメインでした

マネジメント要素が強いと感じました

特に気になったのが、
外注するから自分に技術が身につかないことです

あがってきた図面や設備を
確認するだけ

ぼくは、
指導者よりも実務者のほうが
向いていると感じました

今の会社のでの働き方が、
自分には絶対向いていない、
とわかってきました

理系の総合職ではなく、
純粋な技術職に移りたい
と思って転職を決意しました

転職では、

・自分で作業ができること、

・スキルとして3次元CADの業務を経験したい

もっと言えば
「ものづくりがしたい!」
と考えてました

重要なところを決めて
ハローワークで求人を見つけました

結果ハローワークを通して、
玩具設計の企業に採用が決まりました

この企業は、
自分で作業ができ、
3D設計も身につきました

ただしブラック企業でした

原因③:世間知らずでブラック企業に落ちる

下請け(OEM)は利益が低く

ブラック企業になりやすい

ものづくりがしたくて失敗

新卒の会社では、
3次元 CAD に触れることはなかったです

専門学校時代に使っていたこともあり、
機械技術者なら身につけたい

大企業のおじさんたちには
できないような技術が欲しい

そんな屈折した思いも、
今思うとあったと思います

転職先の玩具設計の仕事は、
正直言いますと、
気にいっていました

もくもくと作業することも多く、
自分に向いているように思いました

自閉症スペクトラムのため、
繰り返しの作業をすることで、
安心感がでます

本来の自分に近いな、と思いました

しかし、
毎日残業が2時間以上はありました

ひどいときには、
今の会社よりも、
100時間くらい
勤務時間が長かったです

しかも残業代はでません

はっきり言うと、
待遇が悪かったです

つくっているものは玩具です

さらに大手企業の下請けです

いわゆるOEMのため、
利益率は低いです

その結果が、
社員の待遇にも関わります

世の中の仕組みが
良く分かっていなかったため、
ブラック企業に落ちてしましました

学んだこと

失敗から学んだことをまとめました

学んだこと

☞コミュ力はあるといい

☞仕事はビジネスであると受け止める

☞多忙になることも

☞責任が重いときも

コミュ力について

技術職でもコミュ力は必要です

コミュ力があって、
交渉が得意な人は、
優秀なエンジニアです

けれど、
ぼくのようなタイプは厳しいところもあります

しかし、
十分やっていけるという自信もあります

ハイパーエンジニアになれなくても、
及第点のエンジニアでも
生きていけます

これが営業職や事務職だと、
赤点のコミュ力では
相当厳しい気がします

仕事はお金を稼ぐ(ビジネス)であること

技術的なことは好きです

けれど、
お金の対価としてやるため、
ビジネスです

生活のためにやっている
お金のためにやっている

そんな意識がないと、
自分の生活がズタボロになります

ブラック企業でなりました

ブラック企業で働いている中で、
2次元CAD、
3次元CADを基礎から学べました

製図やサンプル作成の、
実技も身に付きました

スキルつくと
残業代がしっかり欲しいなと思います

さらにADHDでもあるためか、
私生活で
色々試したこともでてきました

勤務時間を短くしたい
と思うようになりました

考えた結果、
2年ほどで転職しました

自社製品を持つ
中小企業です
(メーカー)

比較的に
余裕があります

年間休日が2週間も増えました

残業代も出ます

話も通じる社員も多く、
部署内では
怒鳴るような人もいません

技術職は多忙になることもある

技術職は、
営業の業務とともに
収益を生み出します

基本的には、
働く時間を増やすことが、
利益になります

仕事分担の仕組みとして、
多忙になることもあります

仕事だからしなくちゃいけない
と思い込むと多忙になります

断ることも大事だなと実感しています

技術職は責任が重いこともある

お金を生み出す仕事のため、
責任があります

設計・開発や保守している内容が、
膨大な金額であることもあります

工場を背負ったり、
社運を賭ける、
なんて話も

個人の年収以上の、
プロジェクトも平気であります

冷静に考えると、
責任重すぎぃ

深く考えると
ゲロ吐きそうなときもあります

思いつめないように、
上司や先輩に、
サクッと相談できるようにしたいですね

ネガティブな話が続きましたが、
技術職にもメリットがあります

メリットが大きいから、
僕には技術職が、
自分にはベストだと思います

それでも技術職が1番ベストだと思う理由

技術職のメリットを理解する

技術職のメリットは、
求人が多いこと、
それにともなって
ホワイトな職場で働きやすいことです

技術立国日本では、
技術は基盤です

資源のない日本にとって、
外貨獲得の生命線です

有効求人倍率を見ても、
技術職は人員不足です

例えば、
「人手不足な職業・人余りな職業」ランキングを見てみます

事務職は0.3倍ですが

技術職は2倍くらいあります

驚くことに
国家資格が必要な、
看護士などと同じくらいの求人です

職種 求人倍率
一般事務 0.3倍
情報処理・通信技術者 2.64倍
開発技術者 2.28倍
その他の技術者 1.7倍
看護師など 2.56倍

 職業ごとの有効求人倍率

一般事務の、
6倍くらいば求められています

今の勤めている会社が潰れても

人間関係で問題がおきても

何かがあっても

またどこかで働けるかなって思っています

技術はなくならない

次に思うメリットは、
技術はポータブルなことです

もしその会社を辞めても
手にした技術は
他の会社でも使えます

だからもし、
社会に出てつまずいた

技術系の人は
再起を考える価値はあると思います

もしあなたの手で、

1本でも線を描けるなら

1素子でも回路を組めるなら

1行でもコードを打てるなら

十分です

0じゃないなら増やすことができます

工業学校、専門学校、
スクール、大学、
に通ったんですから

学校で、
変な先生と相対したこと

留年の恐怖と戦いながら、
必死にレポート書いたことも
あったかなと思います

他の人よりも、
しんどいことをやって、
頑張ってきたと思います

だから、
なかったことにしちゃいけないと思います

技術職をやっていてつらいとき

技術職は
ときどきとてもつらいときがあります

事務職やりたいって思うときもある

事務職に
変わった方がいいのかと悩むことがあります

(障害者枠のことも頭によぎります)

仕事が多忙だったり、
責任が重いときは、
事務職のほうが楽なのかなと思うからです

(事務職のかたを、
下に見ているというわけではなく、

同じ給与なら会社の利益に直結する
仕事から離れたいという考えです)

けれど事務作業は、
ぼくには向いていないと思います

向いていなくても、
発達障害者のため、
就労支援機関でトレーニングすることも考えられます

しかし例え、就労支援機関で

苦手な電話対応や
コミュニケーション能力を学んで
事務職を志望しても

きれいなねーちゃんや
イキイキしたにーちゃんに
その席はとられるんだよな

つらい……

だったら技術職のほうがいいよ

つらくなったら、
求人がたくさんあるんだから、

もっと待遇がよくて、
ホワイトな職場に行こう!

そんくらい開き直っています

まとめ

ポイント

☞技術職でもコミュ力は必要

☞大手が合わないこともある

☞世間知らずでブラック企業落ち

☞技術職はつらいこともある

☞多忙や重圧があるときも

☞けどホワイトな仕事に行きやすい

余談ですが、

ぼくは60歳で定年退職したら、

CADオペレーターをやりたいです

3次元モデルを、
ガシガシ作成するパート職がいいです

時給は安そうですが、
作業自体は好きです

頭のかたいおじさんにならなければ

一生現役で働けると思っています

技術職のメリットを知って、
興味が出たかたは、
(実体験)社会に居場所が欲しい発達障害者は技術者に成るという方法があるをお読みください

求人が多いため、
未経験からでもなれます

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