【発達障害者向け】障害年金とは。1からわかりやすく解説。いくらもらえる?条件は?

こんにちは
三原たか です

大人の発達障害者です
障害年金を申請しました

体験をふまえて、
障害年金の基礎知識を、
1からわかりやすくまとめました

本記事を読むと、
・障害年金がどんなものか
・いくらもらえるか
・どんな人がもらえているか
・審査に落ちたときの対処法
がわかります

ご参考ください

 

障害年金とは

障害年金は、
病気やケガによって、
生活や仕事などが
制限されてるとき、
うけとれる年金です

障害年金は、
障害の初診日から
1年6ヶ月後から、
申請できます

ここでいう病気やケガは、
👇のような感じです

身体障害

☞外部障害
目、耳、手足など
☞内部障害
呼吸器、心疾患、腎疾患、肝疾患、血液・造血器疾患、糖尿病、がんなど

精神障害
統合失調症、うつ病、認知障害、てんかん、知的障害、発達障害など

私のような、
自閉症スペクトラムや
(ASD、アスペルガー)
ADHDは、
発達障害であり、
精神障害として認定されます

障害年金の受給者数

障害年金の、
受給者数は、
全国で200万人です

200万人とは、
名古屋や札幌の人数と、
ほぼ同じです

一般生活をしていると、
障害者を見ることは、
少ないですが、

思った以上に多く感じます。

その中で約3割が精神障害者です

発達障害者は障害年金がもらえる

参考:5年ごとに行われている「平成26年障害年金受給者実態調査」から

障害年金の受給者で、
最も多いのは精神障害です

発達障害は精神障害に含まれます

→発達障害者も、
受給できる可能性があります

障害年金には「障害厚生年金」と「障害基礎年金」がある

年金の加入状況によって、
受給される年金がかわります

会社員、公務員など
厚生年金に加入しており障害厚生年金が対象
自営業、学生など
国民年金に加入しており障害基礎年金が対象

障害年金はいくらもらえる 等級で金額がきまる

障害年金には、
等級があります

👇のように3段階に分類されます

等級 障害厚生年金 障害基礎年金
1級 報酬比例×1.25
+障害基礎年金1級
(97万4125円/年)
97万4125円/年
2級 報酬比例
+障害基礎年金2級
(77万9330円/年)
77万9330円/年
3級 最低保証額
584,500円/年
なし

厚生年金に加入している場合、
障害年金は、
報酬比例+障害基礎年金です

合計となります
(厚生年金を払っている場合は、
手厚くなります)

ここで報酬比例とは、
👇の計算式で計算します

障害厚生年金 報酬比例の計算式
報酬比例
= 平均標準報酬月額×5.481/1000×被保険者期間の月数

平均標準報酬は、
ざっくりいうと、
平均の月収です

被保険者期間の月数は、
300月(25年)未満の場合、
300月とみなします

45歳以下のかたは、
300月として、
計算するということですね

例えば
30歳で、
平均月収が20万の場合

年金の加入期間は
120月(10年)のため、
300月となり

報酬比例
= 20万円 × 5.481 / 1000 × 300月
=32万8860円

ここに、
障害基礎年金2級をたして、
32万8860円77万9330円
=110万8190円

ざっくり計算ですが、
障害基礎年金2級に該当した場合、
年間で110万円もらえます

発達障害の更新間隔は、
2年ほどなので、
最低でも200万円くらいは、
もらえる計算です

参考に、
月収10万円、15万円の場合を、
表にまとめておきます

障害厚生年金2級の概算

月収 報酬比例 基礎年金との合計
10万円 16万4430円/年 94万3760円/年
15万円 24万6645円/年 102万5975円/年
20万円 32万8860円/年 110万8190円/年

障害厚生年金1級の概算

月収 報酬比例 基礎年金との合計
10万円 20万5538円/年 117万96623円/年
15万円 30万8306円/年 128万2431円/年
20万円 41万1075円/年 138万5200円/年

注意点として、
平成15年3月までの被保険者期間の月数は、
係数がすこし大きくなり、
別途計算です

平成15年3月までの被保険者期間

平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数

また賃金水準や、
物価水準を、
含めて計算する式もあります

大きいほうが採用されます

障害年金の計算は、
複雑なため、

ここでは、
ざっくりした計算としてます

またお子さんがいる場合に、
加算があります

加算額は、
お子さん一人につき
20万円/年 ほどです

配偶者がいる場合も、
障害厚生年金には、
加算があります

くわしくは国民年金機構 障害厚生年金の受給要件・支給開始時期・計算方法

障害年金のデメリットはない

障害年金のデメリットと老齢年金

障害年金を受給しても、
老齢年金(65歳からもらえる年金)は
減ったりしません

また、
障害年金をもらっているあいだ、
国民年金は免除することもできます。

ただし、
免除中は1/2あつかいなので、
免除した場合は、
老齢年金が若干減りますね

参考:国民年金保険料の法定免除制度

障害年金は65歳以上でももらえます。

老齢年金と、
組み合わせることもできます

だたし初診日は、
65歳より前じゃないと、
申請できません

障害年金のデメリットと確定申告

・会社にはばれない
・非課税なので確定申告書に記載不要

ただし
傷病手当金を、
申請するときに
障害年金の有無を、
書く必要があります

申請書に、
会社に書いてもらう欄が
あります

書いてもらるさいに、
知られてしまいます

ただ傷病手当は
障害年金と
併用しても
併給調整で減ります

申請しなくてもいいです

ここで一回まとめますと、

発達障害者は、
最低でも100万円の、
障害年金がもらえる可能性がある

障害年金に、
デメリットがない
です

できれば、
もらえれば、
うれしいですよね

ではどんな条件の人が、
もらえているか、
政府の統計データから
しめします

障害年金の条件 受給者の内訳

障害年金の条件 年齢と納付期間

障害年金は、
65歳未満で、
障害の認定をうけたかたが、
対象です

年金の納付条件があります
①加入期間の2/3以上の納付あること
②1年間に保険料の未納がないこと

①と②の、
とちらかを満たしていれば、
対象者です

障害年金の受給者の内訳

実際に、
受給者の内訳を、
まとめました

項目は、
収入、仕事内容、
年齢、性別、
です

障害年金と条件と収入

障害年金と年収

👉年収50万未満が受給者の半分
👉年収500万円以上は3%

障害年金は、
年収が多くないほど、
もらえる傾向があります

しかし、
多くても、
もらえることもあります

3%というのは、
少ないように見えますが、
全体でみると6万人もいます

障害年金の受給と仕事内容

障害年金と仕事内容

参考:年金制度基礎調査(障害年金受給者実態調査)平成26年

正社員や公務員、
パート職のかたでも
受給できているケースがあります。

私は、
正社員でクローズ就労ですが、
申請しました

もっとも多いのは、
就労支援で事務所に、
通っているかたです

約3割のかたが対象です

自営業のかたも、
対象となっていますね

障害年金の条件と性別

障害年金と性別

障害年金の支給は、
男女で大きな差は、
ありません

若干男性のほうが、
割合が大きいくらいです

障害年金の受給と年齢

障害年金と年齢

どの年齢でも、
障害年金は受給されてます

20代の若い人は、
障害厚生年金の、
受給率が低いです

これは、
学生の立場で、
厚生年金に加入していないため、
だと思われます

障害年金と障害者手帳

障害者手帳を所持していなくても、
障害年金は申請できます

また、
障害者手帳を、
所持していても、
必ず年金がもらえるとは限りません

有利になることも、
ないようです

気にせず申請すると良いです

障害年金と更新間隔

障害年金は、
数年間隔で更新があります

定められていませんが、
1~3年ごとと言われています

通知された、
年金証書に更新日が書かれています

その更新日の日付が、
*****となっていると、
永久認定のため、
更新が不要です

発達障害は永久認定の条件ではない

永久認定されると、
毎月ずっとお金がもらえるので、
うれしいですよね

しかし、
永久認定の条件は、
高いです

聞いたとこでは
身体障害
(手足がないなど)で、
どうにか認定されるようです

発達障害は生まれつきの、
脳機能が原因ですが、

永久認定されることは、
残念ですが、
ほとんどないそうです

障害年金の申請のやりかた

年齢、性別、収入、
仕事内容に関わらず、

障害年金は、
もらえる可能性があります

発達障害者も対象なので、
とりあえず、
ダメ元でも、
申請するのが良いと思います

障害年金の申請には診断書が必要

申請するのに、
絶対に必要な書類は、
医師の診断書です

医師の治療方針によっては、
年金の申請を推奨しないケースもあります

まずは、
先生に書いて頂けるか、
相談するべきです

その後に、
年金事務所に行き、
申請書類をもらいます

くわしくは、
【体験談】発達障害者の障害年金の申請のやりかた・流れにまとめてます

あわせてご参考ください

障害年金を社労士に依頼する必要性

障害年金の申請は、
社労士に依頼することができます

審査が通る書類の、
ノウハウがある、
プロに任せるのが、
安心だと思います

私は、
自分では負担が大きいと、
判断し、
社労士に依頼しました

くわしくは、
発達障害者の私は障害年金の申請を社労士に依頼してよかった。必要性と感想にまとめてます

あわせてご参考ください

障害年金の審査に落ちた場合

障害年金は、
申請すれば、
必ず受給できるわけではありません

審査に落ちることがあります

私の場合は、
残念ながら不支給の
決定通知が届きました

しかし、
落ちた場合は、
審査請求ができます

決定書が到着してか3か月以内に、
書類を提出する必要があります

落ちた場合は、
自分ひとりでやろうとすると、
時間が足りない可能性があります

社労士に相談して、
迅速に対応すると良いです

参考:厚生労働省 社会保険審査会における(再)審査請求の流れ

私は社労士を通して審査請求を申請しました

くわしくは、
審査請求のやり方。障害年金がもらえなくて落ち込むけれどやるべきたった一つのことにまとめてます

あわせてご参考ください

症状の悪化や年収が下がったりしたとき再申請できる

審査請求しても、
受給できないときもあります

本当に残念ですが、
打つ手はなくなります

社労士にうかがったところ、
落ちた場合でも、

症状の悪化や、
年収が下がったりしたとき、

再度申請すれば、
通ることもあるそうです

そういう手もあると、
覚えておくと良いと思います

更新の結果、支給停止となった場合

発達障害は、
永久認定されることは、
ほぼないです

そのため、
更新が通らない、
こともあります

支給停止となったときは、
支給停止事由消滅届
で再申請できます

参考:年金機構 障害年金の支給を停止されている方が、再び障害年金を受けられる程度になったとき

まとめ

ポイント
☞発達障害は障害年金を申請できる
☞障害年金は最低でも100万円
☞性別、年齢関係ない
☞収入は500万円以上でも6万人が受給
☞仕事は正社員でももらえる
☞落ちたときは審査請求

就労移行支援の事務所に、
通いながらも、
受給できます

医師が診断書を、
書いて頂けるなら、
ダメ元でもよいから、
申請すると良いです

落ちた場合は、
3ヶ月以内に、
審査請求です

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大人の発達障害の公的支援制度と医療サービスの一覧。手続きと窓口にまとめています

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