自閉症(ASD、アスペルガー)同士の恋愛体験談。感じたこと、失敗したこと

こんにちは。三原たか です

自閉症(ASD、アスペルガー)と
診断を受けています

精神障害福祉手帳(3級)を、
所持しています

僕が19歳~23歳のとき、
4年間にわたって、
ある女の子と付き合っていました

その女の子は独特で、
今思うと自閉症
(ASD、アスペルガー)
だったと思います

僕よりも
自閉傾向は
強かったように思います

(僕が自閉症スペクトラムの、
診断を受けたのは、
二十代後半になってからです)

当時は
お互いに未診断でしたが、

自閉傾向のある男女が
付き合ったら、
どうなるのか、

出会いから、
交際中に感じたこと、
別れ、をまとめました

記事の途中に、
失感情症(場面緘黙)を
持つ元恋人との会話の仕方を、
書いてます

自閉症(アスペルガー)
同士の恋愛体験談、
としてご参考ください

 

出会いはインターネットの掲示板

出会ったのは僕が19歳のとき、
高専(工業高等専門学校)の4回生のときでした

(僕は中学を卒業して普通高校とは違う、
5年制の工業の専門学校に通っていました)

知り合ったのは、
インターネットの掲示板みたいな、
ところでした

あまり学校になじめないタイプの人たちが、
友達を募集する場所でした

僕は自閉症で、
学校のクラスで異物のように浮いていました

学校の中で自分の居場所だったのは、
ロボット研究同好会
(NHK高専ロボコンに参加する部活)
の部室だけでした

友達も少なく誰かと交流したい、
そんな気持ちでインターネットで、
知らない人たちやりとりしてました

元恋人はその中で知り合いました

しばらくメールしている中で、
住所が近いことがわかり、
実際に会ってみよう、
となりました

3回目のデートで告白 1回目はサイゼリヤで食事

1回目はデートというか、
個人のオフ会みたいな感じでした

確かサイゼリヤで、
ご飯を食べただけだったと思います

インターネットで、
交流した人と実際に会ってみた

それだけの話でしたが、
僕の心に引っかかる物がありました

実際に会ってからも、
メールを引き続きしてました

2回目のデートでスポッチャに誘って失敗

この人と仲良くなりたい、
そう感じて、

彼女のいる男友達にどうすればいいか、
聞きました

1人目からは、
「車でドライブすると良い」
2人目からは、
「スポッチャで一緒に遊ぶと良いよ」
とアドバイスをうけました

僕は車を持っていないため、
スポッチャ(ラウンドワン)で、
一緒に遊ぶことにしました

「また遊ぼう」とメールして、
元恋人とスポッチャに行きました

ダーツとビリヤードを
やろうとしたのですが、

そこでこの企画は、
失敗だと気づきました

あからさまに、
元恋人は体を動かすことが、
得意ではなかったですし

僕にビリヤードのルールを教わっていても、
戸惑っていることがわかりました

10分もしないうちに、
変なところに誘ってごめん、
とあやまって近くのカフェに、
場所を変えました

友人の話を真に受けて、
相手のことを考えないデートは失敗でした

お茶を飲みながら、
お互いのことを話して、
解散しました

3回目のデートで一緒にドラえもんの映画を見て告白

2回目のデートは失敗でしたが、
カフェのなかで、
相手がドラちゃんが好き、
という話をしました

僕もドラえもんは昔から見ていて、
とても好きなアニメでした

一緒に映画を見ようと、
誘いました

時期的に、
映画館では見れないため、

僕の家の最寄り駅に来てもらい、
ツタヤに一緒に行き、
ドラえもんのDVDをレンタルしました

僕の家のリビングで、
一緒に見ました

ドラえもんがテレビ画面に現れたとき、
「かわいー!」と、
テンションがあがっていました

僕は物静かそうな、
女の子だと思っていたので、
突然の声に少し驚きました

そんな元恋人を覚えています

告白して付き合ってもらえた

ドラえもんの映画を見終わり、
感想を話しました

その中で、
元恋人は幼いときに、
録画した「世界名作劇場アニメ」や「トトロ」を、
繰り返し見ていた話しをしました

僕も幼いときに、
録画したジブリ作品やロボットアニメを、
何度も何度も見てました

ビデオテープがすり切れるくらいです

「好きなことを繰り返す」
「以上なこだわり」
自閉傾向の一端でした

そんなエピソードをぼくは、
自分以外で初めて聞きました

とても親近感を感じました

そして僕は「好きです。つきあってください」
と告白しました

その日から交際は始まりました

交際中に感じたこと

付き合ってからわかった元彼女の自閉傾向

付き合っている最中に、
なんだか普通の人と、
違うなと感じたことがあります

ポイント
☞電車内ではうつむいて無口になる

☞エスカレータの前では必ず立ち止まって僕の一つ後ろの段に立つ

☞感覚過敏で女性の甲高い声が苦手

☞感覚過敏で子どものドタドタした音が苦手

☞失感情症(アレキシサイミア)傾向があった

(※自分の感情に気づくのが難しく、感情の言語化が困難)

ところどころ、
電車内やエスカレータ内で、
独特の挙動がありました今思うとこだわりだと思います

失感情症(アレキシサイミア)持つ彼女との話し方

元恋人は
ときどき話していると、
言葉がでなくなるときがありました

(場面緘黙や失感情症とも言われ、
その症状を持つ
アスパーガールにもいるそうです)

一方で多弁なときもありました

言葉がでなくなるときは、
たいてい僕が
「それって✖✖だよね?」
「つまり✖✖ってこと?」
「どう感じているの?」
と具体的な質問をするときです

そんなとき、
黙ったり、「わからない」
返答してました

僕は問い詰めたりせず、
「そうなんだ」
と言葉をかけてました

基本的には、
「考えがでないときもあるかな」
「そういうものかな」
と受け止めてました

おかしくないか、
ちゃんと答えて、
とは絶対に言いませんでした

ときどき僕の対応に対して
「○○(僕の名前)は聞かないでくれる。嬉しい」
と言ってくれてました

相手がすぐに答えられなくても、
待っていると会話が続いたり、
別の話に移ったりしました

普通の人からみたら、
不確かな会話のやり取りが、
多かったかもしれません

僕はそれでよかったと思っています

交際中に感じたこと 彼女は批判的?

批判的な態度は、
アスパーガールの特徴の一つでもあるそうです
アスペルガーの女性がパートナーに知ってほしい22の心得 より)

元恋人はときどき、
芸能人や近くの人、
環境について批評をしてました

元恋人「✖✖って歌手、30歳前に男と別れたんだよ」

「ジャニーズの✖✖テレビで顔をキメてて気持ち悪かった」

「同じマンションで同じ小学校の✖✖が良い高校行っていて、憎い」

とか
「スイカにチャージするとき、
おじさんに割り込まれたからずっと舌打ちしてた」
などです

ただ、本心を
正直に話していただけだと思うので、
特別批判的だとも思わなかったです

少し批判的なのかな、
っと感じたくらいです

僕が元恋人にしたアスペルガー的な行為

僕も自閉症的なことを発揮していました

ポイント

☞「やせたい」とつぶやいていたので、
ダイエットの本をプレゼントした

☞本屋で興味のある本を
見つけて元恋人をほったらかした

☞元恋人とのデートの後は
必ず「無事帰れた?」とメールを送っていた
(ASD特有のこだわり?)

ダイエットの本を渡したとき、
「ありがとう」と言ってました

しかし嬉しくなさそうでした

彼氏にダイエットの本を渡されて、
嬉しくなる女の子はいないんじゃないかと、
今ではわかります

女の子の
「かわいい」や「やせたい」を、
真に受けてはいけない
と学びました

理想の付き合いを押し付けて失敗した

普通や一般的な付き合いを
強要するのは、
絶対にやめよう、
と決めた経緯があります

付き合って1年目の夏のことでした

僕は元恋人を夏祭りに誘いました

元恋人は
あまり乗り気ではないようでしたが、

僕は「彼女と夏祭りに行く」
というイベントをしたくて、
強めに誘いました

そのとき、
あまり乗り気じゃない様子に、
しっかりと対応すればよかったです

夏祭りの当日に体調が悪いと、
連絡がきました

少し考えればわかることでしたが、
電車内や女性たちや子供の甲高い声が、
苦手な元恋人には、
お祭りは苦しい場面です

結局2人は、
夏祭りに行かなかったです

僕はそれ以来、
無理してお祭りに誘うようなこともしませんでした

関東圏にお互い住んでいましたが、
ディズニーランドに行くこともありませんでした

一度話を振ったところ、
あまり興味を示さなかったからです

「一般的なこと」を押し付けるのは、
やめようと決めました

結局、
4年間の付き合いで、
一回も夏祭りに行くことはなかったです

僕はそれでよかったと思っています

ただ元恋人とは、
アーティストのライブを見に行ったこともあります

人ごみは苦手なようですが、
好きな音楽については、
別物のようでした

交際中の思い出

交際中の思い出 植物の苗を送り合った

僕は動植物が好きです。

社会人になって、
一人暮らしをしていますが、
猫を飼っているくらいです

動植物に愛を向けやすいアスペルガーなエピソードとして、
植物の苗を送り会ったことがあります

僕はパキラを送り、
元彼女からはサボテンを受取りました

ときどき成長具合を、
写真画像で送りあってました

交際中の思い出 お互いの趣味には不干渉

僕は高専という特殊な学校に通っており、
部活動でロボットの作製をしてました。

大学に編入し大学院に進学してからは、
研究室に在籍して定期的に学会報告をしてました

部活動の大会や、学会の発表のような
晴れ舞台に元恋人を呼んだことは、
なかったです

元恋人のライブにも行かなかった

元恋人は、
趣味でバンドを組んでいました

ドラムを担当していました

レコーディングや
ライブもしていましたが、
呼ばれたことはなかったです

定型発達のかた
(発達障害じゃない人の総称)なら、
自分の晴れ舞台や趣味の活動に、
恋人を呼ぶのはあることだと思います

大学の先輩で、
自分の学会発表に彼女を呼んだり、
先生方も海外の発表に妻と一緒に行くこともありました

お互いの趣味に不干渉だったのは、
今になって考えると少し不思議だなと思います

ただ僕は一度、
元彼女の作詞を見せてもらったことがあります

身近な人から、
指摘受けるとやりたいことに支障をきたすかな、
と考え、無難な返答をしただけだと思います

付き合っている途中から遠距離恋愛になった

僕が高専を卒業したのちは、
他県の大学に進学しました

学力の問題から、
編入できる大学が、
そこしかなかったからです

(僕が学力に偏りがあり、
ある教科がとても苦手でした)

新幹線を使わないと、
会えない距離でした

遠距離恋愛になってからも、
僕たちは連絡を取り、

僕が帰省したとき、
必ず会っていました

付き合っていて嬉しかった思い出

あるとき元恋人が僕の下宿する先に泊まりに来てくれました。

僕は皮膚の感覚過敏を持っていて、
誰かに触れられること、
誰かに触れることが苦手でした

けど僕は彼女に触れることが好きでした

後ろから元恋人を抱きしめていたとき、

彼女は僕の手を取り
「○○の手が好き。○○に触られるのが好き」
と言ってくれました

とても嬉しかったです

こうやって、
僕は誰かと関わることができると実感しました

その時が、
彼女との関係のピークだったと思います

遠距離恋愛がうまく続けられず別れ

元恋人は下宿先に来てくれてから、
「さびしい」という言葉を良く使うようになりました

僕は良くメールや電話をしたと思います

ただポイントがずれていたんじゃないかなと、
思います

今ならわかるのですが、
僕は元恋人を「カサンドラ愛情はく奪症候群」に、
してしまっていたかもしれません

心が離れていって、
上手く会話が
なりたっていかないように感じました

元恋人と話しているときに、
恨まれているような、
憎悪のような気持ちを、
感じるときもありました

心をうまく通わせることが
できなくなって、
辛くなってきました

僕が大学院に進学を決めて、
しばらくして、
お互いに相談して
別れることにしました

別れてから一度連絡を取ったきり

別れてからしばらくして、
彼女から近況を聞かれました

お互いの近況を話して、
会話は終了しました

それ以来連絡を取っていません

ケータイの機種変更に伴い、
元恋人の連絡先は削除しました

4年間つきあって
たくさん交流しました

けれど別れてしまうと、
なかったことのようになるんだと、

別れてしばらくしてから、
気づきました

現在

彼女と別れてから、
大学院で研究を頑張り、
無事卒業しました

24歳で社会にでました

社会人1年目で、
友人が妹を紹介してくれました

英語を使った仕事についおり、
残業もこなしている人でした

連休中には、
ドイツに旅行に行ったりしてました

お土産をもらった記憶があります

素敵女子って、
言葉が似合うかもしれません

連絡を取り合って、
3回デートしました

イマイチぴんとこなく、
悩んでいたところ
兄を通してお断りの連絡がきました

うまくいかなかったです

それから社会人2年目で、
クラッシャー上司に出会い、
転職したり、

発達障害だと診断を受け、
障害受容して

少しずつ人生を構築し直していたところ、
30歳になりました

また素敵な出会いが欲しい、
年齢的にも結婚を意識する歳のため、
婚活を始めました

この恋愛の反省を活かして、

☞長距離恋愛は絶対にしない

☞付き合うと決めた時は絶対に離れない

こんな風に付き合えたらと思っています

遠距離恋愛はもうしたくないです

相手の気持ちを想像しにくい、
自閉症のある僕には、
遠距離恋愛はよくないと思いました

できれば近場で、
仕事の後に、
車で彼女を迎えにいって、
食事に行く

(もしくは毎週末、
負担なく会える距離)

そんな近距離恋愛ができたらな、
って思います

仮に距離があっても、
僕はもう社会人として
自立しています

住む場所も、
働く場所も
自分の意志で
変えることもできます

絶対に離れないようにしたい、
そう思っています

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次の本をおすすめしたいです。

自閉傾向のある女性とお付き合いされている方は☟の本

詳しい内容と感想は、
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