
こんにちは。三原たか です
ASD
(自閉症・アスペルガー)を、
もっています
大人になってから、
診断をうけた発達障害者です

過度な礼儀正しさは、
コミニケーションが、
苦手な人にありがちなことです
ASDの本を読んでいく内に、
自閉傾向のある人にも見られやすい特徴だと知りました。
アスペルガーの大仰型、
とも言われています
ASDのタイプ説明とあわせて、
発達障害者の距離感について、
説明します
ASDの特徴を提唱したローナ・ウィング博士の過去の本では、
ASDは【過度な礼儀正しいタイプ】を含む4タイプにわけて考えられると書いています。
本の中で、
「形式ばった大仰なタイプ」と名付けています。
特徴は、
「過度に礼儀正しく堅苦しい振る舞いをする」です。
「形式ばった大仰なタイプ」がどんなタイプか、ASD当事者目線で考察してみました。
ASDの研究者ローナ・ウィング博士とは

アスペルガー症候群は、ハンス・アスペルガー博士の研究成果からきています。
それを世に広めたのが、ローナ・ウイング博士です。
彼女が、1981年にアスペルガー症候群と名称をつけました
ローナ・ウイング博士には、娘がいます。
娘は自閉症スペクトラムです。精神科医であり、自閉症児の親でもあります。
ASDのタイプとは
自閉症スペクトル―親と専門家のためのガイドブックにはこのように説明されています。
社会的相互交渉の障害はさまざまなかたちで見られます。
それぞれの間にははっきりした区切りがある訳ではないのですが、
おもに四つのタイプにグループ分けすることで説明がしやすくなります。
ASDは近年の書籍では、4タイプではなく3タイプの特徴があると書かれています。
どこかで考え方が変わったのだと思います。
ASD3タイプについては、
当事者が紹介するASD3タイプ(積極奇異・孤立・受身)の本3選で詳しく説明しています。
ローナ・ウイング博士の有名な成果には、自閉症3パターンの提唱もある。
積極奇異型(active but odd group)
受身型(passive group)
孤立型(aloof group)
の3つだ。— 三原たか (@MIHRA_Taka) 2017年12月27日
今回は、各名称の意味合いを知るため原語の訳を記載します。
積極奇異型のoddは、
1.〔通常と異なる〕変[奇妙]な
2.〔規定からずれた〕不規則[変則的]な
という意味。
奇数や片方を示す意味もある— 三原たか (@MIHRA_Taka) 2017年12月27日
受身型のpassiveは、
1.受動的な、受け身の
2.抵抗しない、いいなりになる、従順な
3.参加しない、活動的でない、不活発な— 三原たか (@MIHRA_Taka) 2017年12月27日
孤立型のaloofは
1.〔人が〕超然とした、打ち解けない
2.〈古〉少し離れている[遠くにある]
という意味— 三原たか (@MIHRA_Taka) 2017年12月27日
ASDの4タイプ目について
4つ目のタイプの名前は「形式ばった大仰なタイプ」です。
良好な言語レベルの人たちに現れます。
彼らは過度に礼儀正しく堅苦しく振る舞います。
うまく振る舞うために非常な努力をし、
人付き合いうのルールに厳格にこだわって対処しようとします。
彼らはこうしたルールを本当には理解していないので、
時間の経過や状況の変化に
応じてとるべき行動の微妙な違いに対応することには、
独特の困難を伴います。
さらに、ローナ・ウィング博士はこのように述べています。
真の理解がないことから、誤りを犯すことがある
例)家族に対して、見知らぬ人に対するのと同じように馬鹿丁寧
例)ガールフレンドが欲しいASDの男性が、
積極性を持つようにアドバイスを受けて、
見知らぬ女性に近づいて、
非常に礼儀正しく「キスをしていいでしょうか」とたずねる。
ただ、人との距離感がわからなくて礼儀正しく振る舞うというのは僕にはよくわかります。
どうしてかわかりませんが、
【過度な礼儀正しさ】はASDタイプからオミットされています。
積極奇異や孤立、受身ほど人格に影響を及ぼさないと見られているのかと思います。
ASD4つ目のタイプは、最近の書籍ではかかれていない。多分、他の3タイプと比較して表層てきなことだと判断されて省かれたのかと思う。
— 三原たか (@MIHRA_Taka) 2017年12月27日
誰かと関わるときだけ、外面として現れます。
自分の自信のなさにも根源があるかもしれません。
それでも【過度な礼儀正しさ】は、
その人自身を決定づけるものとは、また違うと僕は思います。
他の発達障害者の【過度な礼儀正しさ】
モンズースーさんの生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした に記載があります。
引用します。
仕事のときは定型文を真似して切りぬけているようです。
タメ語が苦手なようです。
日常会話は定型文がないため丁寧語を使ってしまうと書かれています。
自閉症スペクトラムの泉流星さんも、
丁寧な言葉を使う自分について地球生まれの異星人―自閉者として、日本に生きるで振り返っています。
私の話し方もきわだっていた。
純粋に関西の生まれ育ちなのに、
小学校高学年にさしかかるまで、関西弁がほとんどしゃべれなかったのだ。ごていねいにNHKアナウンサーのような
口調でしゃべっていて、しょっちゅう転校生と間違わられていた。(中略)
私のほぼ完全な標準語は、
テレビ・ラジオ・レコード、そして本の書き言葉からきたとしか思えない。私には今でも、
書き言葉を使って話すという特徴がある。これも自閉症スペクトラムの人に多くみられるそうだ。
私の場合、
話すのは頭の中のワープロで文章を作りながら、その文字を読んでいる感じだ。この作業をせずにひらめいたまま直接口走ると、
たいてい場にそぐわないことを言ったり、乱暴な言葉遣いをしてしまう。
脳の機能として、
書き言葉を話してしまうそうです。
丁寧であろうという気持ち以外にも、原因がある人もいます。
僕の場合は
丁寧なのは、
距離をおいていたほうが安全だから、という考えからきています。
タメ語よりも敬語のほうが苦手です。
ただ、臨機応変に動けないから敬語の定型文を使ってしまうこともあります。
近くても遠くても難しい
僕は高校生のとき、人との距離感がわからなくてクラスメートに敬語を使っていました。
あるとき指摘されてからは、やめました。
過度な礼儀正しさというのは、必ずしも良いものではない、と人に言われてやっと気づけました。

参考書籍
ローナ・ウィング博士の本です。
1998年初版と少し古いですが、
とても丁寧に自閉症スペクトラルについて書かれています。
当事者である僕は、
自分の理解を深めることができました。
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